すまいの110番
岩手県 「すまいづくりハンドブック2002」より
トラブルの相談事例
(2) 売買契約関係
●手付金、内金、申込証拠金とは

〈相談内容〉
 今度マンションを購入しようと思い、新聞の挟み広告を見たり、日曜、祭日ごとに現地を見ていますが、どの業者も手付金や内金、、申込証拠金等を早く支払ってくれと言います。それぞれどんな意味があるのでしょうか。
〈回 答〉
 手付金とは、売買契約時に支払われる金銭で三つの性質があるといわれています。第一は契約成立を証明する「証約手付」、第二は契約当事者の一方が履行に着手するまでは、手付を入れた方は「手付金流し」つまり手付金を放棄し、手付金を受取った方は、受取った手付金を返すほかに、それと同額の金を返して(これを手付金倍返しと言います)契約を解約できる「解約手付」、第三は契約当事者の一方が違約したとき、違約金に充当される「違約手付」です。民法では、当事者が特にどの手付とするかを定めなかったときは解約手付であるとし、宅地建物取引業法では、業者が売主であるときは、手付金はすべて解約手付であると決められており、また、その額は売買価格の2割以下と定められています。何れにしても契約の完了時には、手付金は代金の一部に充当されることには変わりありません。次に内金ですが、中間金とも呼ばれ手付金支払後、最終支払金(残金)の支払いまでの中間に支払われるもので、代金の一部にあたります。内金はあくまでも売買代金の一部で、手付金のように手付流れとか手付倍返しで契約を解約できるという法律的な意味をもっていません。
 手付金とか内金とかの見分け方は、普通授受した当事者の意思で区別することになり、手付といったか、内金といったかが一応の基準になります。しかし、名称だけで決まるものではなく、内金といっても手付金とみられる場合もあります。何れにしても、手付金が内金であるか、お互いに明確にしておくことが大切でしょう。なお新聞等の不動産広告で「申込証拠金」「お申込金」と表示されているものがありますが、これはマンション等の売買契約時に申込みが確定したことを証明したり、申込を担保するために支払われるものです。一般に申込証拠金を支払った際の領収書には、「右金額預かりました。」とか「証拠金として受領しました」と表示されることになっていますので、よく確かめて受け取って下さい。出来れば契約の当初に解約したときに、返してもらえるかどうかを確かめておいて、契約書上に明文を入れてもらえば一番完全でしょう。